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定期でといっていた男にタダマンされた挙句ブロられたので、別垢作ってしらん女のインスタをスクショしてそいつを釣った。文体もなにもかも変えてやり取りしたらたった数時間ですぐ会おうと言ってきた。会った。それが今日だった。逃げられたら困るから待ち合わせ場所まで遠回りした。手も呼吸も興奮して震えた。遅れれば店に入ってくれるだろうと思ったが(店に入れば逃げられないため)、提案してもすぐ断られる。ばれているんだろうか。眼鏡を忘れてよく見えない。男に服装を聞く。見つからない。ばれているんだろうか。ばれているんだろうか?わたしをどこか遠くから???見ているんだろうか????
目をしっかり開けて歩いた。絶対に殺してやる。見つけた。連絡してきた通りの場所に、連絡してきた通りの服装で!鞄を地面に置いていたのでそれを掴んで男の顔を真正面から睨んだ。男は一瞬ぼやんとして、それからすぐに「ああ、そういうことか」と言った。「払う、払うよ。今払う」と言った。「逃げないから、ほら腕掴んでいいから」と腕を差し出してくるので「触りたくねえよ」と言ったら、ハァと短い息を吐いていた。
コンビニのATMで男は何度も金を下ろそうとしたがおろせなかった。これしか無かった、と言って馬鹿みたいな紙ペラ3枚を突き出した。わたしはもう金なんてどうでもよかった。金持ちじゃねえのかよ、なんでねえんだよ、名刺出せよ名刺、名刺出せよ。と興奮してまくし立てたが男は「名刺だけはほんと出せない」とのたまった。むかついた。100万円よりこいつの名刺が欲しかった。まぁ100万円貰えれば興信所行ってこいつの身元調べるけど。復讐の値段を調べたんだ。人探しは安くても10万はするらしい。売女にそんな金は無い。いや、ほかの男のションベンくせえ粗末なチンコをしゃぶれば数日でそれくらい作れるだろう。でも、すぐにと言っても遅い。復讐は新しければ新しいほど良い。わたしはまた、同じやり方でおまえを誘い、同じやり方でおまえと出会い、おまえのチンコを噛みちぎる。
わたしが罵る間、男のこめかみは沸騰してるかのように絶え間なく痙攣していた。散々、おまえは馬鹿、おまえは頭が悪い、馬鹿、馬鹿、ばーか、などと罵ったあと、わたしは男の金を掴んだ。残りも渡す。男はそう言ったが「要らない。自分はこういう人間なんだってことを一生感じながら生きて欲しい。じゃあどうぞお幸せに」と頭を下げた。怒りを抑えているのか罪の意識を感じているのか、男の目は赤く充血していた。「済んだんだからとっとと帰れよ」「いや、先に帰りなよ」「はぁ?帰れつってんだろ」男は首を振って溜息を吐き、うなだれながら足早に去って行った。
わたしはしばらくその場に残っていたが、早く帰りたかったので30分も経たないうちに駅に戻り便所に入った。今朝、腕の毛を剃るのに剃刀で手首の外側をしたたかに切りつけ、絆創膏を貼っていたのを思い出し、便所で絆創膏を剥がした。そうしたら血が溢れて腕時計に葡萄酒のような赤黒い血が付着した。トイレットペーパーで拭い、財布から新しい絆創膏を出して貼った。会社の人が、ショボいバナナの房をくれて、それを持っているのが最初間抜けだったが、後から思えばなんと単純明快な象徴だろうかと愉快な気分になった。わたしは人生を懸けて、知恵遅れのケチな強姦魔たる男どものショボいチンコを去勢し続けるのだ。
おまえは幸せになるだろう。美しい女と結婚し、癖毛の子供を産み、大きな財産を築くだろう。全てがうまくいく、全てが自分の物であるかのよう。でも、わたしが居る。わたしが生きている。わたしこそが生きている。おまえの罪であり罰であるわたしこそが生きている。わたしが生き続ける限り、おまえは一生全てを手に入れることは出来ない。心から安心して眠ることは出来ない。おまえがカウパーまみれで知恵遅れのケチな強姦魔だということを知る人間が生きているのだから。いい、忘れるよう努めろ。忘れろ。わたしは絶対に忘れない。わたしは絶対に赦さない。わたしだけはおまえのことを絶対に絶対に絶対に赦さない。復讐は新しければ新しいほど良い。